独立宣言のある風景
2026.02.05―― 生活の中で、どう使われているのか
独立宣言は、
特別なリハビリ器具でも、
医療機関だけで使う道具でもありません。
生活の中に置かれている道具です。
その使われ方は、
とても日常的な場面にあります。
床生活という前提から考える
床に座る。
コタツに入る。
床でゴロンと横になる。
立ち座りが大変だから、
介護が大変だから、
高齢になると、こうした生活は「やめるもの」とされがちです。
けれど実際には、
床のほうが落ち着く、
安心できる、
身体に合っている、
という方も多くおられます。
独立宣言は、
床生活を否定せず、
床での立ち上がりを助けることで、
その暮らしを支えています。
コタツにもフィットし、
必要なときだけ高さを変えられる。
それが、日常に溶け込む理由です。

「立ち上がる」は生活動作の第一歩
立つ。
そこから一歩が始まります。
歩けなくなった、と思っていても、
立ち上がりさえすれば歩ける人は、実は多い。
問題になるのは、
歩行そのものよりも、
その前の「立ち上がる」という動作です。
独立宣言は、
この生活動作の第一歩を助ける製品です。
自立を促す、というのは、
無理をさせることではありません。
「できるところまでを、自分で続けられる」
その環境を整えることです。

独居と転倒という現実
独居で暮らしている方にとって、
床での転倒は大きな不安です。
誰かが来るまで、
床にいないといけない。
それが現実になることもあります。
独立宣言は、
すべての状況を解決するものではありません。
ですが、
何とか自力で立ち上がれる可能性を残します。
「誰かを待つしかない」から、
「もう一度、自分でやってみる」へ。
その差は、
精神的にも大きな意味を持ちます。


高さを変えられる、ということ
独立宣言は、
高さを自由に変えられます。
これは、
単に立ち上がるためだけの機能ではありません。
-
食事のときは、家族と同じ目線で
-
会話のときは、顔が合う高さに
-
休むときは、リラックスできる低さに
生活の場面ごとに、高さを選べる。
それによって、
「介護される人」ではなく、
「同じ空間で暮らす一人」として生活できます。


さまざまな身体状況の方へ
独立宣言は、
高齢者だけのものではありません。
身体障がいのある方の移乗に使われることもあります。
筋力が低下する病気の方が、
自力で立ち座りを続けるために使われることもあります。
共通しているのは、
「全部を人に任せたくない」という思いです。

知ることで、選択肢になる
独立宣言は、
誰にとっても必須の道具ではありません。
けれど、
知っていれば、選べる。
床生活を続けたい人にとって、
立ち上がりに不安を感じ始めた人にとって、
独居で暮らす人にとって。
「こんな選択肢もある」
そう知ってもらうこと自体が、
自立を支える一歩になるのではないかと考えています。


