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電動昇降座いす『独立宣言』とは何か?

2026.01.24

「立ち上がる」を、あきらめないための道具

年齢を重ねると、
多くの人が「できなくなったこと」から生活を組み立て直そうとします。

もう一人では立てない。
膝が痛い。
腰が不安だ。

だから、
床の生活はやめて、
ベッドに変えて、
誰かに手伝ってもらう。

それは一つの選択です。
けれど、それしか選べないのでしょうか。


「自分で立ち座りする」を支えるという発想

独立宣言が向き合ってきたのは、
歩くことでも、
長距離移動でもありません。

もっと日常的で、
もっと切実な動作。

それが、
立ち上がること
座ることです。

座れるのに、立てない。
立つ瞬間が、いちばん怖い。

そんな声に対して、
「全部を介助で置き換える」のではなく、
自分の力を使い続ける余地を残す

それが、独立宣言の考え方です。


床生活を続けたい、という本音

日本には、床で暮らす文化があります。

コタツに入る。
畳に座る。
床で少し横になって休む。

高齢者の方だけでなく、
障がいのある方の中にも、
「床のほうが安心する」という人は多くいます。

独立宣言は、
床生活を“やめさせる”道具ではありません。

床での暮らしを、続けるための道具です。


抱きかかえる介護を、前提にしない

介護する側にとって、
立ち上がり介助は大きな負担です。

腰を痛める。
体格差がある。
老々介護では特に危険が伴う。

独立宣言は、
「人が人を持ち上げる」ことを減らすために存在します。

完全に任せるのでもなく、
完全に一人で頑張るのでもない。

その間を支える存在です。


転倒という「もしも」に向き合う

独居で暮らす方にとって、
床での転倒は現実的なリスクです。

起き上がれない。
助けを呼べない。

独立宣言は救助装置ではありません。
ですが、
自分で体勢を立て直すためのきっかけをつくります。

「もう無理かもしれない」を、
「もう一度やってみよう」に変える。

それも、自立を助ける一つの形です。


独立宣言が目指しているもの

独立宣言という名前には、
「一人で何でもできるようにする」という意味はありません。

  • 自分で立ちたい

  • できることは続けたい

  • できない部分だけ、助けてほしい

その想いを、
道具の力でそっと支える。

自立を“奪わない介護”
それが、独立宣言です。